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April 19, 2006

ドコモDCMXスタートは強い追い風――三井住友カードに聞く

ITmedia ビジネスモバイル:ドコモDCMXスタートは強い追い風――三井住友カードに聞く(後編) (1/3)
 「三井住友カードiD」に続き、ドコモから「DCMX」が登場したことにより、iDのユーザー・加盟店は大幅な増加が見込める。DCMXは三井住友カードにとってどのような存在なのか、またリーダー/ライター共用化についての見解などについて聞いた。
 現在、主要なおサイフケータイ向け決済方式は、三井住友カード+ドコモの「iD」、JCBの「QUICPay」、UFJニコスの「スマートプラス」、電子マネーとしてビットワレットの「Edy」、JR東日本の「Suica電子マネー」などが乱立している(特集参照)。リーダー/ライターの共用化については、iDとSuica電子マネーが将来的な対応を表明しているが(4月3日の記事参照)、それ以外は個別の設置なのが現状だ。一方で、ユーザーと加盟店の声では「リーダー/ライターの共用化」を求める声は根強い。
 「共用化の議論はクレジットカードがいい例なのですが、今では加盟店端末が(設置したアクワイアラに関係なく)どのクレジットカードでも読める。しかし最初からそうだったわけではありません。クレジットカード黎明期には、三井住友カードはVISA、JCBはJCBといった具合に加盟店端末は設置事業者のカードしか認証できなかった。共用で使えるようになったのは、加盟店の開拓が終わり、各クレジットカード会社のシェアや市場での地位が確立されてからなのです」(楠木氏)
 日本で始めてクレジットカードが登場したのが、1960年。翌年から銀行系クレジットカード会社が相次いで誕生しているが、加盟店開拓競争から端末共用化の流れになったのは、「クレジットカード誕生から15年ほど経ってから」(楠木氏)である。
 「(おサイフケータイを使った)決済サービスを考えると、去年がようやく『元年』かなといったところでしょう。今、乱立しているクレジット決済や電子マネーの方式が3年後にすべて存在しているのか、まだ分からない。また今の段階では加盟店側も、来店するお客様がどの方式とどの方式を使いたがっているかが実は見えてない。共用化すべき方式の選択ができないんじゃないでしょうか」(楠木氏)


 4月4日、NTTドコモが自らがイシュアになるクレジットサービス「DCMX mini / DCMX」を発表した(4月4日の記事参照)。ITmediaでも詳しく報じているが、これはターゲットユーザー層の幅が広く、ドコモの営業力が会員獲得に繋がるため、iD陣営にとって強い追い風になるのは間違いない。DCMXのインパクトについて、三井住友カードはどのように考えているのだろうか。
 「DCMXのマーケットに対するインパクトは、かなり大きいと考えています。特に(iDのライバルである)QUICPayやスマートプラスに対して、『圧倒的な差』を示すものと言えるでしょう」(楠木氏)
 DCMXの差別化要素は数多くあるが、その中でも楠木氏が重要だとするのが、今後のドコモのおサイフケータイにiDのアプリがプリインストールされるという点だ。
 「例えばEdyがなぜここまで広まったかというと、やはりおサイフケータイにプリインストールされたです。(DCMXによって)iDのユーザー数は間違いなく爆発的に増えますね」(楠木氏)

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