オンラインゲーム・エコノミー
On Off and Beyond: オンラインゲーム帝国の誕生
「オンラインゲームは、新たな国家の誕生か?!」という話。オンラインゲームの中の資産売買の儲けだけで、リアルの世界でも生きていける人が誕生、オンラインゲーム通貨が、まるで実在の国の通貨のようになってきつつある、と。円とドルが兌換できるように、オンラインゲーム通貨とドルとの交換レートも設定されたりして、オンラインゲーム運営者の役割も「単なるゲームの場貸し」から、「中央銀行」へと変わってきていて、いや、大変ね、というようなこと。 多人数が同時に参加できるオンラインゲームの世界的な普及を背景に、オンラインゲームの「内側」での電子商取引に関連する市場が膨張している。ゲームを楽しむのに必要な架空の武器や不動産をプレーヤー同士がオンライン上で売買するもので、「オンラインゲーム・エコノミー(経済)」が様々な業界に波紋を広げている。
オンライン・エコノミーはゲーム用の武器をやり取りする単純な取引がスタートだ。ゲームを通じて個人技が上がると、様々な武器を手にすることができる。それを他人に譲渡することが可能になると、「苦労せずに優れた武器を手に入れたい」というプレーヤーたちがイーベイなどのオークション(入札)を活用し、様々なアイテムを買い求めるようになった。
売り手は個人ばかりではない。中国など人件費の低い国では、多数の人を雇ってゲームに参加させ、獲得したアイテムを販売するといった組織的な事業まで生まれた。
その後、「ディベロッパー型」と呼ばれる取引が誕生する。ゲーム内の架空の不動産をゲーム運営者が販売し、購入者はその土地を開発して付加価値を加えて販売するのだ。
昨年十月には「プロジェクト・エントロピア」というゲームで、十万ドルを投じて島を購入した人が登場、話題を呼んだ。「魅力的な音楽や戦いがいのあるモンスターを提供してプレーヤーをひきつけ、参加するプレーヤーから税金を徴収する」というのが購入者の事業モデルで、「年間売り上げは少なくとも百六十八万ドル」と豪語している。
既知事項ですが、まとめとして。